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私は今までの思い出をあざ笑った。
「…ふっ」
自分が馬鹿みたい。
私が何したっていうのよ?
シホの彼氏が、ただ私に話 掛けただけじゃん。
それは、シホが彼氏を満足させられなかったんじゃないの?
あぁ、人ってホント、可哀想な生き物。
『私たち、ずっと親友だよ!
どんなことがあっても、私は千晃のこと信じてるから!』
……嘘つき。
『千晃がっ、ヒロを抱き締めてた…!それで、ヒロにフられちゃった…』
友情なんて、一瞬の出来事。
好きだった人にも、軽蔑されて。
私の人生って、ほんと何なの。
あんな嘘の言葉 ひとつで狂うの?
「シホに謝れよ!!」
握り拳で左頬を強く殴られた。
床に叩きつけられるように倒れる私の体。
壁に手をつき、ゆっくり起き上がる。
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