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だけど、
こうやってギュウギュウ詰めの電車の中で人ごみに交れている時間はまだ救われている。
このドアが開いて月曜の朝に吐き出されれば
私はたった一人で戦わなければならない。
…この五年間…そうしてきたように。
最近では戦う相手が多すぎて
自分が何と戦ってるのかも分からなくなってきた。
心底疲れて投げ出したくなることもあるけれど、
誰かが私の代わりに生きてくれるわけでもないし、
私に別の人生を用意してくれるわけでもない。
私はさっきよりも大きなため息を漏らした後、
その反動で大きく息を吸い込み、背筋を伸ばした。
窓の外を真っ直ぐに見つめ、
少し下がった眼鏡を人差し指で直し、唇を硬く結ぶと
いつものアナウンスと共に目の前のドアがゆっくりと開いた。
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