第一章

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「……そんなもん?」 怯んだ顔が、一瞬にしてまた赤くなる。 おーおー、馬鹿はわかりやすいな。 「てっ、めぇぇぇぇぇぇ!!」 今度は顔めがけて、拳が飛んでくる。しかしそれも虚しく空を切っただけだ。 「くっそぉぉぉぉぉぉ!!」 オレンジ頭は、悔しそうにだんだんと地団駄を踏んで俺を睨んでくる。 「おい!お前らもやれよ!!」 と思ったら、さっきから見ているだけだったオレンジ頭の仲間に、怒鳴っていた。 仲間は、と言うかオレンジ頭もニヤニヤと笑い始める。 「神木クーン?流石にこの大人数には勝てないよねー?謝れよ」 ニヤニヤ、ニヤニヤと薄気味悪い笑みを浮かべながら俺を囲み始める不良。 あー。本当にここの不良はアタマが悪くて困る。
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