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紙に視線を落として、またため息をつくと、紙をぐしゃぐしゃに丸めて鞄に突っ込んだ。
改めて、足を進める。
『あーめんどくせぇな授業……』
『鈴木君、こっち向けー!!』
また聞こえる心の声。
誰の声だ、これは。そう思って教室を通り過ぎながら見る。
あぁ、多分あの女の人と眠そうな男だな……
俺には、心の声が聞こえる。
「……うっせ」
少なくとも、きれいなものでは、ない。
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