第一章

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聞こえてきた声に聞こえないふりをして、教室へと足をすすめる。 二階の一番右の教室が俺の教室。 まだ比較的新しいクリーム色の階段を登って、教室へ向かう。 『~♪』 「……?」 教室に入る直前、不思議な音がした。 鈴のような、人の声のような、音であって音でないもの。 不思議な、音だった。 「……気のせいかな」 それより、今は学校だ。授業だ。 手をかけ、教室の扉を開けた。 空は、不気味な程に明るかった。
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