第一章

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うんざりとしながら、机に引っ掛けてあった鞄を手に取り、足を進める。 大体、今時体育館裏って、ベタすぎだろう。なぁ。 ブツブツ言いながら靴を履き替える。 『今日は憧れの先輩と…!』 『宿題忘れちまったよ畜生…』 『居残りか…哀れなり』 流れてくる思考は聞こえないフリをする。時々おかしいの混ざってて立ち止まりそうになるけど。 あんなに良かった天気も、突然薄暗くなっている。 今日は天気の流れが激しいな。 そんな事をダラダラと考えてダラダラと足を進めていても、目的地があれば着いてしまう。 「神木クーン。遅いなぁ?」 下品な笑い声。奇抜な格好。大人数。 この学校の、「不良」は嫌いだ。 体育館裏に、着いた。
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