第一章

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気づけば、夢の中だったらしい。 授業のチャイムの音で目を覚ました。 「やっべ」 跳ね起きた俺は、弁当を持って立ち上がった。 校舎ではすでに授業が始まったらしく、休み時間はうるさい校舎も静まり返っている。 あぁ、これは完全に遅刻だ。 もう始まっているんだから間違いない。 慌てていた自分が途端に馬鹿馬鹿しくなり、急いでいた速度を緩める。 今月は1回でも遅刻したら成績関係なく補習。 そういわれたのは確か、10日前だったか。 「学習しなえなぁ、俺……」 担任が言ったその言葉は、間違いなく俺に向けられた言葉だったのに。 あの先生、俺のほうガン見していってたからなぁ。 裏庭から昇降口に周り、外靴から上靴に履き替えて校舎に入る。
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