第一章

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靴を靴箱に入れようとすると、ひらりと落ちるのは一枚の紙。 ……またかよ。 俺はため息をつきながら紙を拾った。 『神木 仁 今日四時 体育館の裏に来られたし』 紙には、ボールペンでそう殴り書きされていた。 書いている内容は古風なのに、ボールペンで書いているとなんとも間抜けに見える。 体育館裏に、いい思い出はない。 ある時は告白、ある時は決闘、ある時は謎の勧誘。 大抵、決闘。 六割くらいで、決闘。 やっぱり、入学当初のアレが悪かったなぁ…… 教室に向かう足を進めながら、入学式を思い出していた。
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