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---------数日前
「将慶、今日も行かない?」
そう放課後に話しかけてきた男性。
彼の名は深浦恭介(フカウラ キョウスケ)だ。
年中日焼けした肌にニカッと笑った時に映える白い歯が特徴的だ。
髪は短髪で身長も俺よりやや高い。
ひと目で見てわかる、野球青年だ。
彼とは小学生からの付き合いで、お互いの事はよく知り尽くしている。
「ん~…。半分、奢ってくれるなら。」
深浦が指す先がカラオケだと言わずして分かった。
ここ最近の日課は学校が終わってからのカラオケだ。
俺と深浦の謎のカラオケブームによって連日付き合わされている。
だが、俺自身楽しんでいるのもあるし、何より学生らしい事をしている実感に酔いしれていたのかもしれない。
しかし、今月は始まったばかりなのに、既に3000円使ってしまった。
バイトもしていない高校生の俺にとっての3000円は重い。
先に述べたように俺と深浦は、かれこれ7年間の付き合いだが、相変わらず毎日遊んでいて、クラスメイトからも仲の良いと最初から認知されている。
俺たちの通う高校には部活の種類が少なく、望んでいたテニス部が無い為に俺は帰宅部で、深浦は野球をやっているが部活ではなく、地元のクラブチームに属している。
つまり、学校では俺も深浦も帰宅部に属しているわけだ。
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