第16話 聖ルカの黒いミサ

第15章 贖罪

そしてもっと悪い事に

｢僕、彼に血を吸われたよ……｣

神はそんな僕を見放した。

｢僕もだ｣

｢実は僕も……｣

膨れ上がった不信の目は

やがて僕が悪魔だという真実の裏付けを求め。

｢ほら、やっぱりね｣

あちらからもこちらから

それこそ嘘も噂も織り交ぜて

実に見事な物語の終焉を織り上げてゆく。