37人が本棚に入れています
本棚に追加
後輩の男は既婚者。
それなりに整った容貌。
この若さで本社勤務ということは、仕事の能力もそれなりのはず。
亜里はこの後輩の男に、幾度も食事に誘わせていた。
ある日。
後輩の男が亜里を誘った。
男は出張先から。
妻には内緒で戻ってきたと言う。
「今夜は帰らなくて良いだろう?」
亜里は獲物が罠に落ちたことに、一人ほくそ笑む。
――こういう誘い方、するんだ。
ヒトノモノを味わう。
思い切り、翻弄してあげる。
やっぱり、男なんてこんなもの。
淡い暗闇の部屋の中。
亜里は後輩の男の前で、挑発的に全身を晒して歩いてみせた。
窓から差し込む灯りが、亜里の白い肌を辿る。
後輩の男は息を呑んで、じっと亜里の肢体を見詰めていた。
「……見てて、いいの?」
「どうぞ」
最初のコメントを投稿しよう!