続・開かずの間

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 後輩の男は既婚者。 それなりに整った容貌。 この若さで本社勤務ということは、仕事の能力もそれなりのはず。 亜里はこの後輩の男に、幾度も食事に誘わせていた。  ある日。 後輩の男が亜里を誘った。  男は出張先から。 妻には内緒で戻ってきたと言う。 「今夜は帰らなくて良いだろう?」  亜里は獲物が罠に落ちたことに、一人ほくそ笑む。  ――こういう誘い方、するんだ。 ヒトノモノを味わう。 思い切り、翻弄してあげる。 やっぱり、男なんてこんなもの。  淡い暗闇の部屋の中。 亜里は後輩の男の前で、挑発的に全身を晒して歩いてみせた。 窓から差し込む灯りが、亜里の白い肌を辿る。  後輩の男は息を呑んで、じっと亜里の肢体を見詰めていた。 「……見てて、いいの?」 「どうぞ」
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