罰さえも甘く

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  「アンタなんて知らねぇからな!!んな事しやがって...ッ、信じらンねぇ!!」      普段、家賃回収の時くらいしか滅多に叩かれる事の無い引き戸が勢い良く、硝子が割れそうな程の力で閉まる。   また長谷川さんと喧嘩して、いや怒らせちまった。きっと自動的に家の出入りも禁止されただろう。   今日は久々に会える、つったから、たまには俺ンとこ来いよって誘った。乗り気じゃない長谷川さんに、新八は実家に戻ってるし、神楽は出掛けるらしいからと言葉を加えれば渋々頷いて了解してくれたから。嬉しくて、つい羽目を外した。   隙を見て長谷川さんをソファに押し倒して、抵抗する腕を掴んで、拒絶する唇を塞いで。 アンタの柔らかな唇に囚われて、傍の視線にも気付かなかったんだ。    長谷川さんの首筋を舐め伝っていきながら、ふと目線を上げた先には、大好物をしゃぶり此方を見ている少女。   視線がかち合うと、何ともない様に発せられた疑問。   「銀ちゃん、マダオに何してるアルカ?泣いてるヨ」  
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