919人が本棚に入れています
本棚に追加
愛護くんの体は冗談みたく吹っ飛んで、後ろの机を巻き込んで転がった。
食べかけの給食が床に散乱する。
少女はくるりと体の向きを変え、僕の胸ぐらをつかみあげる。
「あなたも! 何で黙って従うの!?」
鋭い剣幕に気圧され、僕は身じろぎもできない。
雷に打たれたみたいだ。
そこで彼女はハッとして周囲を見た。
みんなは青ざめた顔で遠巻きに見つめている。
「あぁもうっ!」
彼女はヒステリックに叫んだ。
「今回こそお嬢さまキャラで通すつもりだったのにっ!」
最初のコメントを投稿しよう!