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「何かしゃべって!」
彼女は僕に詰問した。
「あなたもゾンビ!?」
刃が迫る。
「ぼ、僕は、ち、違、僕は……」
泣きそうになる僕を見て彼女はフッと表情をゆるめた。
「ピアノを動かすから手伝って」
すでに愛護くんと後藤さんはキャスターのロックを解き、ピアノを押し出そうとしていた。
「さっさとどけよゴキブリ!
踏み潰すぞ!」
愛護くんが怒鳴る。
僕は急いでピアノの下から這い出した。
あわてたせいで後頭部をピアノに強くぶつけた。
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