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心の中で一人突っ込みを入れていると、次第に右足が痺れてきた。
ここまで来ればもう、まな板の上の鯉だ。
再び仰向けに寝かされ、酸素マスクをかけられる。
最初は息苦しさに眉をひそめたが、やがて光輝は深い眠りへ落ちていった。
━━━━ それから、三時間後。
目を覚ました光輝は、なぜ自分が病室にいるのかわからなかった。
だが、壁に取り付けられた時計の針が午後五時を示していることを認識すると、次第に意識もはっきりしてくる。
──手術、終わったんだな。
それにしても、麻酔の影響だろうか。
今は無性に喉が渇く。
口の中も乾燥し、唾液で潤そうにも全く出ないのだ。
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