15人が本棚に入れています
本棚に追加
「河野さん?」
「何や。今はそっとしといてくれ」
「あの、大学生ってやっぱり合コンとかあるんですか?」
「……合コン?」
「俺の勝手なイメージなんすけど」
光輝の言葉を聞いた途端、河野は勢いよく布団から飛び出してきた。
その表情は徐々に明るいものへと変わり、左右の瞳は希望を取り戻したのか輝きを放っている。
「そうや! その手があった!」
「はっ?」
「合コンや、合コン! 退院したら、早速セッティングしてもらわなあかん。快気祝いや!」
鼻息の荒い肉食獣の復活。
きっとこの男に心配や気遣いなどというものは、必要無いのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!