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「少しくらいなら、右膝に体重が掛かっても大丈夫なんですか?」
「ええ。ですが、かけると言っても体重の約三分の一まで。それ以上は危険です」
「三分の一か……」
光輝の現在の体重は78Kg。
つまり、26Kgまでは右膝に体重を乗せることができるのだ。
とは言うものの感覚がイマイチ掴めないので、ほとんど左脚で体を支えることにした。
「立ち上がったら、今度はマットへ移動しましょう」
林が指差した先には、フローリングの上に敷かれた青いマットがあった。
普段なら何とも思わない動作も今の状態では、なかなか上手くいかない。
ゆっくり座ったつもりでも、どうしても尻餅をつくような形になってしまうのだ。
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