哀れな蝶々

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ガチャン! 重い鉄の扉を、両手で力一杯 前に押し出す 開けた __ 瞬間、 まるで雲の空に、居る様に思えた 透き通る青い空、真っ白い大きな雲 手を思いきり伸ばし、掴もうとした 手が、届きそうで…届かない 一匹の蝉が、必死になって甲高く鳴いている もう…夏が、終わろうとしていた 今の私も、必死だった " 束縛という呪文から 逃げ出したい " そう、今の私は籠の中の蝶々 逃げ出したいけど、逃げられない ……哀れな蝶々 でも、ほんの少し…少しだけ 本物の恋愛が 出来たら… '' 貴女なら、どうする? " 例え...それが、嘘だと 分かっていても 恋愛は、成立するの...?
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