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しばらく歩いていると校門らしき無駄にデカイ門が見えてきた。
大手の会社のように警備員が居たから今日転校してきたと伝えれば、資料が来てたのか書類と俺を見比べ入っていいと言われた。
待っていれば副会長がくるとかなんとか。
副会長ねぇ、会長じゃねぇのな。
忙しいのかな、まぁどっちでもいいけど。
「自分が柊 凌牙?」
話しかけてきたのは自分とは対照的な紅い髪の男だ、この人が副会長なのだろう。
「そうですが、副会長さんでよろしいですか?」
「副会長さんなんて言わんといてや、俺は神代炎樹言うねん」
炎樹って呼んでと副会長さんは言うけど、出会ったばかりの初対面でなんで馴れ馴れしく呼ばないといけないんだ…。
ってか本能的にこの人には一定距離を保った方がいい気がする。
「じゃあ神代先輩で」
「そういうクールな所もえぇなぁ」
うん、この人関わりたくない。
「アイツに聞いた通り美人さんやし」
アイツって誰ッスかねぇ、心当たり一人しかいないんすけど…ってか俺抱きしめられてません?
「何より今まで見たこともないぐらい髪サラサラ…がっ!?」
神代先輩の手が俺の髪に触れた、間髪入れずに神代先輩の腹に入る俺の拳。
ごめん、神代先輩
抱きしめられるのは百歩譲って我慢できても、髪触られるのは我慢できないんだわ。
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