青空の下、恋をする。

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・・・恋って、なんなんだろう。 中学生の頃から持っていたその疑問は今も答えが見えないままだ。 「雫!みんなでアイス食べにいかない?」 「あ!いくいく!!」 高校一年生、夏。 蝉のうるさいくらいの鳴き声が木霊して、響き渡っている。 「あれー?陵は?」 「呼び出しじゃない?ほら、この前のテストヤバかったらしいから。」 「なるー!」 いつからだったろう。 『陵』という名前の響きが私にとって特別なものになったのは。 なんでかな? その名前が出るたびに、心臓がとくんってなるのはー・・・。 「わりぃ、待たせた。」 そこには。 「もー、遅いよ陵。」 陵が髪をかきむしりつつ、叶多が鞄を両手に抱えて立っていた。
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