プロローグ

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 凍るように寒い冬の夜だった。町の人々は静かに寝静まり、辺りが静けさに包まれていた頃だった。  町は夜がすっかり支配してしまい、黒いインクを流し込んだように、闇に包まれていた。  ━━━そう、多分2時か3時頃だったのだろうか。  町の中心部にある森林公園に、こんな時間なのにも関わらず、一人の少女がポツンと立っていた。
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