序章

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「楽しみにしてた新作、買っちゃったなー!…早速家に帰ってやらないと!」 一人の若者は待ちに待ったゲームソフトを入手、そしてここから…時を越えた物語が始まろうとしていた。 パッケージを開封し、いざプレイ!と思ったのだが、どうやら何かがおかしいようだ。 「あれっ?事前に小耳に聞いてた内容と違うような…なになに、今回は貴方が主人公!って…」 毎シリーズは、それぞれのキャラクターの物語が展開されるだけあって、少し変わった内容に変更されていた。 「…つまり自分のキャラ作ってやる感じ?……あっでも他のキャラもちゃんといるし、出来ないわけじゃなさそうだな」 そうして起動、本データが保存された。 「相変わらず画が良いなー!カッコイイぜー!…メニューはというと…」 項目は様々あり、内容も豊富。 「これの事かー!…新武将列伝、どれどれー…」 そこには新武将一覧というものがなく、作成の項目のみがあった。 「ん?…なんだこれって一人しか作れないのかー!?…それはちょっとつまんねーなー…」 思わず取扱説明書を読む、やはり一人分しか出来ない感じである。 「んー、なんだよー…まっとりあえずその一人でも作るか」 しかし持ち物や装備品、容姿から細かいところまで色替え出来たところは、シリーズで一番良かった。 「結構かっこ良く作れるんだなー、こんなの絶対いないって…」 そして名前を入力し、物語の構成が表示された。 「ほー…結構長いんだなー…ってめっちゃ長いじゃん!…戦国時代全部じゃんか!…まあゲームだからか」 その他数々の説明があり、さすがに納得した。 「一つ前のはクリアしたらやれないのかー…まあ流れ的にはいいな、でもこれだよな!戦中はセーブ出来ないってのが困る!…ここまで臨場感出さなくても…」 __さあ戦国の世を切り開け!__ 「じゃあまずは一つ目の戦いでもやってみるか、レベルもあげたいだろうし…」 そして…戦いを選択した。 「…えっ?…何…これ…」 ・ ・ ・ ・ ・ 真っ白な光景から一転、彼は瞑想する中にいた。 「……夢?じゃないよなこれ!…なんか、コントロールされてる?…」 __さあ、間もなく開戦します!__ 「俺が完全に……あの作った武将と化してる!……そっか、俺が戦えって事か!…」 __ここはあくまでゲームの世界__ 「よーし…戦国時代、突っ走ってやるぜー!…ゲーム空間内で」
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