第1章

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「えっ......」 顔をあげるとそこに父さんの姿はなく一枚の紙が落ちているだけだった 【誕生日おめでとう】 たった一言だったけれど俺には嬉しかった 父さんは俺のことを嫌ってなんかいない そう思えたから 頬に滴が伝い俺は泣いていることに気づいた これは嬉し涙なのかな? 愛されていると自惚れてもいいのかな 俺はしばらくのあいだ泣いていた 『まったく、泣き虫ねえ』 どこからか少女の声がする
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