第二章

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「最近ね、時々どうしようもなく虚しくなるんだ。生徒会長として仕事をして、それなりに信頼されて、それで満足してた。それでいいんだと思ってた。でもね、本当はたった一人の特別な存在になれればよかったんだ」  左京のことだ。 「皆に信頼されたから、何だっていうんだ? 結局孤独だよ、そんなの。僕が少し変な行動をし始めたら、離れて行く人は多かったよ。もちろん、そうじゃない人もたくさんいてくれるけど、僕がもっと今までと違う行動をすれば、離れていくだろう。そんな人間関係しか築けなかったんだよ」  空に向けていた視線が、俺に戻される。 「そうじゃない、特別な人が欲しかった」 「何が、何があったんですか……? どうして、そんな風に思ったんですか……?」  俺の言葉を聞いた先輩が、微笑みながら顔を寄せた。  ──僕はいなくなるんだよ。  先輩は、俺の耳元で囁いた。  第二章  終
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