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縦に長い高さのある部屋、葉の茂った木が数本立っている。
地面は目の粗い金網の様になっていて、その下に底が見えない程深く、水が溜まっている。
しばらくすると壁の一部が開いて、そこから数匹の猿が部屋の中に入ってきた。
猿達は皆、頭頂部の一部を除く全ての体毛を剃り落されており、代わりに洋服を着せられている。
すると、まるで猿達は小さな人間の子供の様に見えた。
入って来るなり猿達は何かに怯える様に辺りを不安げに見回し、時折木の上をチラチラと見上げる。
木には絶対に昇ろうとしない。
そんな中、部屋の中に突如猿の悲鳴が響く。
木の上から木製の槍が降ってきて、一匹の猿の体に突き刺さったのだ。
肩の根元を貫かれ、自分の力では抜く事が出来ず苦しむ猿。
傷口からは真っ赤な血が溢れ出し、痛みと恐怖から助けを求めて必死に手を伸ばすが、他の猿達は悲鳴を上げて逃げ惑うだけで誰もその猿に近寄ろうとしない。
槍の根元にはロープが結んであり、そのロープの先は木の上へと繋がっている。
すると今度は、猿の体が物凄い勢いで宙を舞う。
猿を刺した状態で、槍が樹上に引き上げられたのだ。
地面から遠ざかっていく猿の悲鳴。
猿の体が枝葉に隠れ見えなくなると、悲鳴も止まる。
止まった悲鳴の代わりに、ボタ、ボタタタ、と木の上から流れ落ちてくる大量の血液。
それを見て狼狽える他の猿達。
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