裏イベント

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「情報屋!?ジョンさんがですか!?やっぱりなんか雰囲気あるなーって思ってたんです!ダンディーだし! 僕はハヤトって言います。宜しくお願いします。」 俺はジョンに右手を差し出す。 居酒屋でバイトした経験は伊達じゃない。酔っ払いの連中を煽てるなんて訳無いぜ。 でも、このオッサンが情報屋なんて思いもしなかったわ。。。 ジョンはガシッと俺と握手を交わすと 「ハッハッハ。そうだろーそうだろー。見るヤツが見りゃー、俺様の雰囲気で只者じゃねー事は分かるんだわ!」 ただの酔っ払いじゃねーか。。。 俺の右手はガッチリ握られたままだが、コイツならもしかして良い情報をもってるかも知れない。 自称、情報屋のジョン。俺はチラッとこの店のマスターに目をやると、マスターは苦笑いを浮かべている。 「ジョンさん!情報屋をされてるって聞きましたが、ジョンさんはこの村の事は何でも分かるんすか?」 「あったりめーよ。ゲプッ。俺に知らねー事はねー。ゲプッ。ただ。俺は気に入った奴しか情報は渡さねーし、情報によってはそれなりの代金はもらうぜ。へへっ。」 とにかく、右手を離して欲しいのだが何故か力強く握られている。 しかし、このジョンってオッサンが情報屋ならこの村の村長の件も知ってるかもしれない。 少し探りを入れてみるか。 「ジョンさん。ちょっと気になる事がありまして。この村の村長の事なんですが。。。」 「っな!」 ジョンは突然俺の握っていた手を離して驚いた顔をしている。 「おいおい。村長がどうしたんだ?あんまり物騒な事聞くと俺ぁ知らねーぜ。」 まだ、何も言っていないのにこの反応。ジョンは何か知ってるのは間違いない。 俺は考え込むような素振りをして見る。 変な事を言うと情報は聞き出せないかもしれない。
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