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『光を浴びて』
「キレイ・・・」
君がそっと呟いた
2人は恋人同士ではない
許されない恋に囚われた女と
報われない愛に留められた男
約束なんて軽かった
ただ一言
「じゃあ行く?」
「いいの?」
それだけで決まった
街はざわめく
イルミネーションに照らされて
カップルは寄り添い
家族は笑う
こんな中で私達はどう見えるのだろう
私が行きたいと言った光の灯る場所
クリスマスの雰囲気に街は包まれ
人混みの中で
ごく稀に触れる手
そこに恋愛感情はない
私はただズルい女
俺はこの子と来たかった
でもそれを口には出さない
言葉はきっとこの子を傷付けて
悲しそうな顔をさせてしまうから
俺は冬が嫌いだ
人恋しいから
でも、やっぱり君が・・・
この人と来れて良かった
でも言ってはいけない秘密の言葉
言ってしまったら
きっとこの人は辛そうに微笑むから
本当に好きな人に
私は触れることすら出来ない
私は冬が好き
何もかも覆い隠してくれるから
私は貴方を・・・
光は満ちる
全ての街を綺麗に彩る
悲しみも喜びも
光は包み込む
例えそれが
表に出せないものだとしても
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