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『貴方の面影が消えずに』
生まれ育った地元から離れて
2年ほどその街で過ごした
引っ越して
片付けをして
知り合いもいない
店も分からない
寂しさに打ちのめされて
部屋にいても常にイヤホンを着ける
泣くなんてキャラじゃない
でもここには知り合いがいないから
今だけは
今だけは、なんて
浴室とベットの中で涙を流す
そんな日々を過ごしていた
いつからだろう
寂しくなくなったのは
いつからだろう
綺麗になりたいと思ったのは
いつからだろう
貴方のことしか考えなくなったのは
いつからだろう
何処でも貴方を探すようになったのは
いつからだろう
終わりがあることを忘れていたのは
貴方と会えなくなって2週間
私はまた別な土地にいる
この土地に貴方はいない
それでも外を歩くとき
貴方を探している自分に気付く
こんなにも好きだったなんて
私は今になって気付く
似たような趣味
似たような発言
それだけで、私は貴方を思い出す
貴方の面影が消えずに
私は前に歩きだす
それでも私は
貴方を好きになれて良かった
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