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『雪を呼ぶ女』 「雪・・・」 朝に窓を見た時 確かに外は暗くて 引っ越しに適しているとは言い難く 気持ちが暗くなるが分かった この場所から出たい そんなことを思ったことはない むしろずっと この心地よい環境で 一生を終えたいとも思った 雪の日に来たこの場所に 私は温かさを覚えた 荷物の搬送が終わり 何も無くなった部屋で1人 ここで過ごした時間を 1つ1つ思い出す こんな私に良くしてくれた 皆の優しさが、心に染み入る 過去にすがり付いていられない だから私は前に進む 外に出て 私は今まで過ごした場所に 静かに礼をした 顔を上げた、その時に 大粒の雪が舞い散ってきた あの日と同じ 私の決断の日は 雪が降る きっと私は頑張れる
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