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『言霊』
何かを得れば
もっと多くのものを失ってきた
その事実に気が付いたのは
もう数年前のこと
それから考えて
よくよく考えて
一番最良の選択をした
何かを失うくらいなら
もう何も得なければ良いと
いつもグレーだった
私の見える景色が
友達の夢見る話を
私は笑顔で聞いていた
「応援してるよ、頑張ってね」
って言いながら
きっと私はもうすぐ
真っ黒に染まるのだろう
光へ手を伸ばすことすら
止めたのだから
外にも出る
友達や家族とも会話をする
笑いながら
どこか遠くで自分を見ながら
1人になった時
何も考えてない自分に気が付く
そして呟いた
「死にたい」と
初めて人の感情の矛盾を
目の当たりにした
その時、私は
静かに涙を流していた
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