死 #2

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死 #2

『私は昔から消えたかったんだ』 気味の悪い子供だった それは私が私にもっていた感想だった 幼稚園児ながらに 人に合わせ 愛想笑いをしていた どこか遠くで私自身を見ていた 私はおかしいんだと そう気付いたのはいつからだろう そして子供ながらに悟った 「誰にも話してはいけない」と この世に生きること それに何の意味があるのだ 私が何に影響を与えるのだ 全ては空虚な世界 ふとした瞬間に私は冷静になる なぜここにいるのだ、と 目の前の人を笑わせようと 冗談を飛ばしながら 私はいつも冷静だった 睡眠 食事 恋愛 未来 全てにおいて 私は何の光も見出だせない ああ、こんな時間だ また今日が始まる また1日 また1日と 生きた日にちが増えていく もう疲れてしまいました そう思いながら 私は今日も生きていく
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