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目の前にそびえ立つ、3mはあろうかという巨大な門。
ここからじゃ終わりが見えないくらい遠くまで続く塀。
後ろには道路と木と木と木。
スマートフォンは圏外。
もちろん辺りに人の気配は無し。
……さて、僕はどうするべきなのだろうか。
指定されていた通り7時30分にはここに到着していたし、日付も……うん、要項を見直しても間違ってはいない。
けれど、愛用の懐中時計によると待ち始めてから少なくとも30分は経っている。
ふむ……今、僕にできるのは状況整理くらいか。
一度、ここまでのことを振り返ってみよう。
ことの発端は今から3ヶ月ほど前だったか。
…………
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