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「て、手駒……?」 「そう、手駒よ」 「……」 「……」 触れなかった方が良かったみたいだ。 「……えっと、その『伊集院学園』ってどこにあるの?」 「○○県の山奥よ。近くの街から車で2時間くらいかしら。つまり全寮制よ」 全寮制……そういえばそんなことも言ってたかな。 「はぁ~~…………。 わかった、そこに行くよ」 「本当?!」 「うん本当」 「うふふっ、ありがとうっ」 姉さんは満面の笑みを浮かべた。 すごく嬉しそう。釣られてこちらも嬉しくなってしまう。 こんな姉さんが見れたからまあいいかと思ってしまうあたり、やっぱり甘いなあ僕。 「よし、そうと決まれば」 姉さんはポンと手を叩き僕に向き直った。
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