1人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
パカッ トッ! トッ! シュタッ!
シュッ シュッ シュッ
ズリズリズリ
うむ…お掃除も終了、と
愛し人も何故いつも下着を洗濯機とやらに入れニャいのか…
脱衣場で脱ぐのであるから、そのまま入れてしまえばよいものを
毎朝、吾輩が拾って入れてあげておるのだぞ
まぁ本人はいつも洗濯機とやらに入れていると思っているのであろうがニャ
そこが可愛いのであるが、いささか甘やかし過ぎか?
とも考える今日この頃ではあるが…
さすがに洗濯機とやらに石鹸を入れて、スイッチまで押すのは猫の領分を越えてしまうのでやらニャいがニャ
部屋を走り回って埃も飛ばしたであるし、玄関の掃除と愛し人の靴も履きやすい様に揃えた
明け方の猫の行動を、人間共は運動会だニャどと決めつけるが、吾輩としては、箒とチリトリを持って掃除をしてもよいのである
が、それも愛し人の成長を阻害してしまわぬ様に控えめにしてるのであるのに…
ニャ!?
しまった!!
カラカラカラ…カラカラカラ…
ニャッ ニャッ ニャニャッ ニャニャニャッ
いかんいかん
いかんのだ
この丸い玉
中にカラカラと鳴るニャにかが入った玉を見てしまうと…
何故か体が勝手に…
いかんいかん!!
ニャッニャッニャッ ニャニャ~ン
カラカラカラカラカラカラ
ふ~~ぅ
堪能したである
まったく…恐るべき丸い玉
おそらくオーパーツニャのであろう
本能へと訴えてくる魅了(チャーム)を発しているに違いニャい
天使兵長クラスの魅了でさえ、障壁ニャしでレジストできる吾輩を、文字通り手玉に取るとは…
愛し人が研究施設の名であろうTOYSЯUSと書かれた紙袋に入れて、何の警戒もニャく持ってきたのが不思議でニャらん
ハッ! これまたいかん!!
ジリリリ♪ パチッ
ふぅ…あぶニャいあぶニャい…
愛し人を起こすのは吾輩の使命である
時を刻むだけの下等な鐘時計の分際で、この安眠を妨げるのは許さん
『ニャ~』
ポンポンと布団を叩く
「ん… おぁよバニ男…おいで」
愛し人の目覚めはよい
スッと布団の口を開けてくれる
もぞもぞと布団に潜り、愛し人の腕枕に顔をのせ、ゴロゴロと喉を鳴らす
「毎朝ありがと」
至福であ~る!
その両の手で包まれる時
微睡んだ眼差しで見つめられる時
芳しい髪の匂いを感じニャがら柔らかニャ頬の感触を吾輩の額に感じる時
朝の僅か5分の友愛の時間ではあるが、これこそがこの世の優しさの全てであると断言できる
とはいえ、そろそろ起きねばニャ
愛し人よ…
『ニャ~』
最初のコメントを投稿しよう!