(第2話)おまけ

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『1月1日 am 0:00 』 お前…酔いが回りすぎるとそうなるの? 「はぁぁっぴぃぃぃい」 ああああもううるさいご近所迷惑でしょ口塞ごうにも手がすり抜けて塞げないこんなときに幽霊設定いらない!! 「にゅううぅぅ、っんむ」 お、塞げれた。 「んむ、ぐ、むぅう」 大声出すからだろ。隣近所迷惑だから静かになさい。わかったな? 「んむぅ」 つかなんで俺がこんなに必死にならなきゃいけないんだよーもう俺死んでんだぞー。 「ぷは、………………なぁ」 ん? なに? 「なんでまだここにいんの」 なんかどっかで聞いたことあるねそれ。 あと、ここ俺の部屋だからね? 俺もよく分かんないんだよ。 たぶんまだ未練があるのかも。家族との話は諦めたんだけどな。 「ふーん。…………………なんでさわれたの」 触れた? あー、さっきの手? 「………もうさわれない」 たぶんゆっくりやってみたらいいんじゃない。うん、そう。 「ん、……つめたい」 冷たいの?幽霊だからかなー。俺の感覚はなにも感じないけど。 「ふーん」 (ていうかまだ酔いが醒めてないのかな。舌っ足らずな感じが) 「さわって」 え? 「さわって。あついの冷やして」 あ、ああ、そういうこと。 (なんだこれ、ちょっと普段と、) 「ん、つめたい。きもちい」 (口調が、) 「ん、ぅひっ」 あ、ごめん。首さわった? 「ん、だいじょうぶ」 あの、…寝よっか。 「だいじょぶ。眠くない」 俺は、眠いけど。 (嘘だけど。) 「……おまえが眠いなら、おれも一緒にねる」 一緒に?…………まぁ、いっか。 (これ以上はなんか、) 「ん、おやすみ」 おやすみ… (だめだ) なにがダメなのかわかんないけれど。 ―――――――――――――――――――――― 翌朝 ガタァン いっだ! 「なんでお前が俺の隣にっ!?……っ頭、痛い…」 蹴り飛ばさなくてもいいじゃんかー。 「うるっせえ!!……あー痛てぇ、 あれ、なんで俺、お前に触れんの? つかお前に痛覚なんてあんの?」 いや、なんか反射的に? (お前がずっと手握ってたから離れられなかったのに) かわいくねーの。 「は?」 おまけ『1月 1日 am 0:00』END!
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