第1話:家族

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姉(伽弥)side エアコンの風で毛先がふわふわと揺れる可愛い頭。 撫でる手のひらに気持ちいい。 「ん……」 あら、起きたかしら。 「……ん? 姉ちゃん?」 「おはよ、大丈夫?」 「うん、………ぅあ!! あ、あの、姉ちゃん…」 私の膝から勢いよく起き上がった優ちゃんは、赤くなったり青くなったり百面相している。 「和之から聞いたわ。のぼせちゃったんだって?もう、ダメでしょう。気をつけないと」 「あ、…のぼせて……。…うん、そう。のぼせちゃって」 「小雪がね、かおだいぶなの!!、ってすごく興奮してたのよ。優ちゃん、お顔大丈夫?」 「顔?……いや、大丈夫。痛くないよ」 「それならいいんだけど」 「……ごめん、姉ちゃん」 優ちゃんは顔を俯けて、しゅんとしている。 もう、この子ったら、昔から変わらないわね。 「違う」 「へ?」 「違うわ、優ちゃん」 「なに………あ、えっと、ありがとう?」 「うん。どういたしまして」 微笑むと、優ちゃんも笑ってくれる。 うん。やっぱり優ちゃんは笑顔がいちばん可愛いわ。 「あ、優ちゃん」 「なに」 「優ちゃんの寝る場所なんだけどね、」 姉side:end
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