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問題は、どうやら「神の子」として生まれた飛猿なのだが、彼は情報を集めると称して日夜覗きに徹している。
何、見られてもかまうものか。
今、あっしの下で身悶える助の、艶やかな声に当てられればいい。
「や・・・ぁ・・・そこ・・・」
卑猥なことは何もしていない。
あっしがしているのは、この世界で言う「鍼治療」だ。
日々、ご隠居の我が儘であちこち連れ回され、厄介事に巻き込まれ、疲労とストレスの溜まった体に、鍼治療を施している。
治療に使うのは、鍼のように細い柄の風車。
これが、あっしの鍼であり武器でもある。
そう、この柄は、我が故郷ユグドラシルから出来ている。
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