第1章

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そんなやりとりが30日朝の閉店直前まで続き。 がっくりと肩を落としてミハイさんが帰って、俺は店の暖簾を片付けた。 よし、今日は一日掃除を頑張るぞ! とは言っても、小さい店は普段から毎日掃除をするように心がけているし、厨房に住み着いているなかなか姿を見せない妖精も、たまに綺麗にしてくれる。 俺は、閉店後の店内をいつものように掃除して、厨房の掃除に移った。 眠いのを少し我慢して、普段掃除しきれていない部分を丹念に磨く。 冷子さんの中のものも全部出し、消毒して綺麗に。 いや、食品を扱う仕事だから、普段から清潔にはしているが。 年に一回、いつも以上に丹念に掃除しても罰は当たらないと思う。 一年間ありがとう、冷子さん。 来年もまたよろしくお願いします。
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