第1章

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御札は、元日に近所の神社に持って行って、炊き上げてもらおう。 新しい御札も買ってこないと。 神棚を拭いて綺麗にし、同じく洗って綺麗にした器にお供えの米や水、酒などを入れて供えた。 最後に、神棚に向かって礼をし、頭を下げた。 神様がいるってわかっているから、余計きちんとしないと申し訳ないと思って。 ウカさんやタカさん、正月はやっぱり忙しいんだろうか。 ウカさんなんて、稲荷神社の神様なんだから、一年で一番忙しいかもしれない。 神様も、正月早々人間が大挙して押し掛けて願い事をしまくるんだから、それを聞くだけできっと疲れ切ってしまうんじゃないだろうか。 ヘロヘロになったウカさんたちを想像して、俺はもう一度手を合わせた。 ご愁傷様。
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