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風呂場で冷え切った身体をもう一度シャワーで温める。
ついでに、さっきのこともシャワーで洗い流せたらいいのに…
けれども、鏡に映る自分の身体にこれでもかという程、悠里先輩が残した痕が目について…
「現実、なんだよな……」
溜め息を吐き、シャワーの蛇口を止める。
もう取り返しのつかないことを悩んでも事態は変わらない。
そう思うのに、仕事場の先輩となんてことを…と自分の浅はかな行動を悔やむ。
「ただあのままはほっとけなかったし…」
何故悠里先輩が泣いていたのかは分からないし、
悠里先輩が誰の代わりに俺を抱いたのかも分からない…
でも、きっと先輩のことだから、単に誰かの肌に触れたくなったとかのちっぽけな感情で俺を抱いたのではないと確信も持てる。
理由は悠里先輩に訊けば分かる。
ただ目下の問題は…
今後どう先輩と付き合えばいいか、だ。
「まじで…どうすっかなー…」
答えが出ないまま着替え終え、風呂場のドアを開け…、
ドア前で待ち構えていた人物に心臓が止まるかと思った。
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