第26章:終わりよければ全てよし

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「ははっ」 「ゆ、悠里?」 突然笑い出した悠里に驚けば、更にぎゅっと抱きしめられ、ますます戸惑う。 「どうしたの?」 「いや。恵はホント男前だなぁと思って」 「え!?なにそれ!?」 「…俺、これから完全に恵の言いなりかも」 「はぁ!?」 「ホントだって。恵にはもう一生頭が上がらない」 「…何言ってんの」 「だから、俺のことをしっかり見てて。…まぁ俺以外見てる暇なんか、もうやらねーけど」 「っ…!!」 ………こんなこと、さらっと言う人に男前だのなんだの言われても、な。 「…悠里って、ホントズルいよね」 「ははっ。それこそ、今更、ね」 うっすらと悪そうな笑みを浮かべる悠里。 「もうからかうな!!」 「はははっ」 だけど、俺を見つめるその瞳の中に優しさを感じるから、憎めない。
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