318人が本棚に入れています
本棚に追加
/345ページ
浦間さんの真意はなんだ?
男が好きな俺が珍しいのか?
それとも本当に性格がいい人ってだけで、俺に気を遣ってくれている…?
………
…………
って、考えても分かる訳ねぇか。
まぁあの合コンにいたってことは田中の知り合いだろうし、そこまで変な奴ってこともないか…
それに優しく気に掛けてくれてるのは事実だし…
そう思ったから、
「あ、じゃあ…また機会があれば…」
とりあえず社交辞令を交わしておく。
それなのに、浦間さんはやたらと嬉しそうで…
「わかった!!ほんなら、また店探しとくから、空いてる日連絡するわ!」
「え…!?あ、はぃ?」
「ホンマ引き止めて悪かったな!もう真っ直ぐ家帰るんやでー?またなー!!」
え?あの、浦間さん!?
社交辞令って知ってます!?
そうツッコミたかったけど、最後に自己完結した台詞を残し、彼は颯爽と来た道を引き返して行った…。
「嘘だろ…?」
変わるきっかけ欲しさに行った合コン。
それなのに………
男が好きだと思わぬ場所で、思わぬ人に初めてカミングアウトし…
幸か不幸かそれをあっさりと受け入れられてしまったこの日…
俺は明る過ぎる友達を手に入れた。
最初のコメントを投稿しよう!