第1章:初恋は苦いモノ

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さっとシャワーを浴び、風呂から上がった。 悠里先輩、大丈夫かな? リビングで寝ている先輩が少し気にかかり、その足でリビングを覗いた。 そっとドアを明けて覗けば、すやすやと寝息が聞こえる。 寝てる… 暖房もしっかりと効いていて、部屋の中は暖かく、朝まで問題もなさそう。 「良かった…」 安心してドアを閉めようとすれば、じっと寝ていた悠里先輩が寝返りを打ち、かけていた毛布がずれた。 「もう…」 いつもは頼りになる先輩の意外な子供っぽさを目の当たりにし、思わず微笑する。 目撃したからにはそのままというわけにもいかず、俺はずれた毛布をかけ直しに忍び足で近寄る。 ゆっくりと近付いたのに、何かを感じ取ったのか、悠里先輩が薄めを開ける。  「はる、か…?」 寝ぼけ眼でこちらをじっと見つめてくる先輩の顔を覗く。 「先輩?起きま」 「…ごめん」   うつろな目のまま、先輩は覗き込んでいた俺の片手を引き、俺を引き寄せる。 「っ…先輩!?」
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