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さっとシャワーを浴び、風呂から上がった。
悠里先輩、大丈夫かな?
リビングで寝ている先輩が少し気にかかり、その足でリビングを覗いた。
そっとドアを明けて覗けば、すやすやと寝息が聞こえる。
寝てる…
暖房もしっかりと効いていて、部屋の中は暖かく、朝まで問題もなさそう。
「良かった…」
安心してドアを閉めようとすれば、じっと寝ていた悠里先輩が寝返りを打ち、かけていた毛布がずれた。
「もう…」
いつもは頼りになる先輩の意外な子供っぽさを目の当たりにし、思わず微笑する。
目撃したからにはそのままというわけにもいかず、俺はずれた毛布をかけ直しに忍び足で近寄る。
ゆっくりと近付いたのに、何かを感じ取ったのか、悠里先輩が薄めを開ける。
「はる、か…?」
寝ぼけ眼でこちらをじっと見つめてくる先輩の顔を覗く。
「先輩?起きま」
「…ごめん」
うつろな目のまま、先輩は覗き込んでいた俺の片手を引き、俺を引き寄せる。
「っ…先輩!?」
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