2087人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな展開になるとは思ってもいなかった。
あまりにも驚きすぎて、頭の中が混乱してしまう。
でも、ここで動揺してしまっては、場の雰囲気が悪すぎる。
もしかしたら、これは日下部さんの悪い冗談なのかもしれない。
そう。
みんな冗談つもりなのだ。
日下部さんも。藤木さんも。
それなのに、私だけが真に受けてしまう。
「昨日、離婚したばっかりなのにそんなこと言うんですか?」と明るい口調で言ってみる。
「ずっと好きだった。でも、ちゃんとけじめをつけてからじゃないと、なにを言っても信じてもらえないと思った。今日まで、ずっと耐えてたんだ」
「私だって、プロポーズを断ったばかりなんですよ」
「だから言ってるんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!