≪ 生い立ち ≫

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 父親の仕事の関係で引っ越しも多く、小学校を4つ、中学校を2つ行っている。小学校も結構きつかったが、中学でのいじめはかなりのもので、女の子みんなでメモを回す。当然中身は私の悪口。だから私には回さない。そんな風だから時々胃痛で早退することもある。そんな時、担任の遠藤先生がよくマイカーで家まで送り届けて下さった。初老の品の良い男の先生だった。  ただ、その頃は、その先生が初老に思えていたのだが、もしかすると今の私とそんなに変わらなかったのかもしれない。受験して進学した長崎の県立高校では、いじめゼロとはいかないが、まずまず過ごせた。親友も二人出来た。高校&短大での貴菜子は点取り虫に近かった。成績が貼り出されるのだ。自尊心の高い貴菜子は何としてでも上位に入りたかった。特に短大では、苦手な“水泳”と“法学”を除いてはほとんど「優」。かなりの成績だった。
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