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貴菜子には、職場で気になる異性が出来た。営業第三課の島山さんである。その後、貴菜子が決めてお付き合いをすることとなる4つ年上の男性である。島山さんには全てを教えてもらった。カクテルの飲み方から、美術館での絵の鑑賞の仕方、夜景ドライブ…
しかし、社内では秘密の関係であった。知れると仕事をする上でやりにくくなるし、島山さんは女子社員からは“変わり者”で敬遠されていた。実際私もその島山さんの態度や言動に腸が煮えくり返ったこともある。ところが、変なもので、気になりだすとだんだん、好きなのかもしれないと思うようになった。と言うのも、同期の一人が「変わってるけど、島山さん、私嫌いじゃない。」と言ったことで心に火が付いたのである。何度か待ち合わせ場所に互いが勘違いして来なかったり、すれ違いもあったが、そのことでより想いが増し、結局はお付き合いが始まった。
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