【battle 2:この世は必然か偶然か】

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そよそよと心地よい風が吹き、揺れる長い髪の隙間からはピアスが覗く。 村は静まり返り、人の気配は感じられない。 宿場を探そうにも、既に閉まっているようだ。 「(さて、どうするかな。)」 先程酒場から出てきた子供の名前は【アル・リンドウィル】。 太ももまである長い髪に真ん丸大きな青い瞳の、可愛らしい女の子の様な出で立ちをした男の子だ。 立ち寄った酒場で朝まで過ごすつもりだったが、騒音(バンダナ青年)に耐え切れず出てきてしまった。 春の訪れを感じながら、野宿も悪くないなと村の外れへと足を向ける。 村を出る手前で立ち止まると、アルは一言呟いた。 「僕に何か用…?」 振り返り見る視線の先にはミランの姿。 酒場からずっとついて来ていたのだ。 「え?えーっと…うーん…」 アルの問いに対し、歯切れの悪い返事をする。 しばし待つも話を切り出さないミランに軽く会釈すると、アルは視線を戻して歩き始めた。
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