【battle 1:シェルロンの理】

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【ハンター】 それは魔物を狩る事を生業とする者を指し、魔物が蔓延るシェルロンでは特に珍しい職業ではない。 が、ハンターになるには1つだけ条件がある。 それは【クリスタル】持ちであること。 【クリスタル】とは不思議な力を秘める結晶石を指し、宿した人間に特殊な力を与える。 そのクリスタルを生まれながらに身体のどこかに宿す者は【クリアラー】と呼ばれ、ある者は炎を、またある者は雷を操る力と、その種類は多岐に渡る。 その力を使い、狩った魔物の強さに合わせて支払われる賞金で生計を立てる者が、ハンターというわけだ。 そこで重要となってくるのが、狩った魔物を結晶に変える事で得られる【魔晶石】。 【魔晶石】は魔物の力に合わせて変色し、弱いものほど淡く、強いものほど濃く色付いたものとなり、雷の特性を持つ魔物を例として挙げると【透明<黄色<橙<黄土<黒】となる。 説明はここまでとし、ミランに話を戻そう。 クリアラーは非常に貴重な存在ではあるが必ずしもハンターとなる訳ではなく、女性のハンターは少ない。 そんな中ミランは貴重な女性ハンターとして活動しているが、その美しい見た目のせいか、あまりまともな仕事につけたことが無い。 ハンターは大きく分けて2種類、雇用主の元で働く【ポルティエ】と、主を持たず魔物の賞金のみで生活する【ヴォワヤ】が存在し、ミランは【ポルティエハンター】だった。 しかし先日訪れた新しい雇用主は、ミランを雇いながらも別に男のハンターを雇い、ミランには身の回りの世話しかさせない男だった。 それに怒りを露わにしたミランが屋敷で大暴れしてくびになり、今に至る。
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