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とはいえ、これがひどい立地にある店で、そうそう一般人が来れる場所にはない。そのおかげかどうかは知れないが、客は普通人でないことの方が多いのもまた真実だ。
もともと、本気でそれで食べて行こうと考えて作った店でもない。
彼は、この国でも一、二を争う特殊な仕事についている彼の妹が、安らいで戻れる場所を作りたかっただけなのだ。
出来上がるのは、それを彼が営めるなら、喫茶店であろうと、理髪店であろうと良かった。
なんとか預貯金を取り崩さず、今のところとんとんの会計でやりくりできている。
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