第1章

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薄いカーテン越しに、ジーンズで歩く私の姿から始まるものがあった。 そして、そのジーンズを脱いで、風呂場の方へと歩いていく。 「どこから撮ってんのよ?!」 「意外にいいケツしてるから、思わずズームしちゃったよ」 ぺしっ!と軽く、イヤらしく笑うケイタを叩き、 ″ピンポーン″″回覧板でーす″ と、 兎男が訪れるところで、画像は切れてしまった。 「肝心なところないじゃない」 「カマかけたに決まってんじゃん。 人がヤるところ興味ねーもん。俺は同種で食われたりするシーンは、さほど見たくない」 この人、 本当に 静かなる犯罪者なんだな。 「それより、この部屋で熱帯魚飼うの無理っぽいぞ」 「ニモも?」 「置くとこねーやん。穴もあけられねーし」 ………………確かに。 「おい、スマホ、チカチカしてんよ。 」 「あ」 忘れてた____朴さん……
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